201809/01

女性社員をウチの子と言う男性が嫌われる可能性がきわめて高い理由

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女性社員が男性社員につめよる

あなたは自分の会社の女性社員のことを、どんなふうに言っているだろうか。「○○さん」と名前で呼んでいるなら問題ないが、「うちの子」や「この子」「うちの女の子」という言い方をしているなら要注意だ。

あなたは、その女性から嫌われている可能性がきわめて高い。今はだいぶ少数派になってきたようだが、たとえば、男性の中には取引先の相手の前で、女性社員を「この子はだいぶ仕事に慣れましたよ」と言ってはばからない人もこれは言葉遣いの問題というよりは、意識の問題になるだろう。

女性社員は男性の補助の役割に過ぎない、と心のどこかで上司が思っている場合、「うちの子」という言葉になって国から出てしまうのだ。もっと露骨に差別の意味を持つ言葉には「女のクセに」や「所詮、女だから」というものがある。男性と同じように仕事ができる能力の高い女性がいても、男性を優先して評価をするタイプの上司に多い。

男性の中には、肉体的にも能力的にも男性は女性よりも上の存在であると信じている人がいる。彼らの間では、今までの教育や社会機構が、男性上位の位置関係を築き上げてきたという理屈も成り立っていた。ところが前述の『女より男の給料が高いわけ』の著者、キングズレー・ブラウンによれば、男性上位というこれまでの現実は教育や社会機構などが理由なのではなく、生存に有利な条件からそうなったのだと報告している。

古代、男性は狩猟と採集に明け暮れ、より大きな獲物の捕獲を目指して野を駆け回った。 一方で、女性は家を守り家事と子育てに従事しながら夫の帰りを待つのが仕事だったことは前にも述べた。この生活が長い間続いたことで、人間の遺伝子にはこのライフスタイルが深く刻まれることとなったのである。ところが現代では、女性は男性と同じように外へ働きに出るのが当たり前になった。

そのことに、男性の脳はまだ追いついていない、というのがブラウン氏の意見だ。男性の脳は、古代のライフスタイルが刷り込まれているせいで、なかなか女性の社会進出を受け入れることができないということだ。たとえば共稼ぎの夫婦の場合、対等に働いているにも関わらず、妻のほうが夫より会社から帰ってくる時間が遅いと不機嫌になる、というのも好例だろう。もちろん、「うちの子」「うちの女の子」と言うのもその一端。古い遺伝子のせいで、脳が女性のことを同じ働き手とは認めていないからこそ、そう呼んでしまうのである。こうしたタイプの男性は、「脳が古い」と蔑まれても仕方のないことなのである。

女性が対等に働く時代になった今、「うちの子」と紹介するのは、タブー。この言葉を連発するタイプは確実に嫌われている。当たり前のことが言える男こそ、賢い男。何げなく放ったひと言が、「セクハラ」という物騒な事態を引き起こしてしまうこともある。いくら男性が「そんなつもりではなかった」と弁明してみたところで、受け手側にセクハラととらえられれば一巻の終わり。気をつけたいものである。

会話を成立させるコツ。

「○○さんって、いつも自分に似合った回紅をつけているね」と、お化粧をほめただけでも相手次第ではセクハラと騒がれてしまう場合もある。これは、「化粧が上手」← 「化粧をしないときはプス」← 「セクハラー」という理論に基づいて発展してしまった例で、男性にとってみればお気の毒としか言いようがない。ほんの軽いほめ言葉のつもりが、思わぬ展開になってしまったということだ。たったひと言が災いして、セクハラ事件にまで発展してしまう理由は、男女の脳の違いにも原因があるといっていいだろう。

賢い男はとっさのひと言、会話力で女を味方にする

前交連が男性よりも太い女性の脳は、一つの情報からいくつもの感情を引き起こすことができるという特徴がある。たとえば、「今日もキレイだね」と同僚のことをほめる同期の男性を目撃したとしよう。情報としては一つだが、そこに女性の場合、さまざまな感情が生まれる。「今日もってことは毎日あの子はほめられているのかしら」「会社でそんなことを言うなんて、あの二人、付き合っているのかしら」「私もあんなふうにほめられたいわ」「どうして、大して可愛くもないあの子がほめられるのかしら」という具合に、 一瞬にしてパーツといくつもの感情がわき起こってくるのが女性の脳なのだ。

言葉を額面どおりにしか受け取らない男性の脳とは根本的に大きく異なっているとしかいいようがない。だから、冒頭に出てきた「○○さんって、いつも自分に似合った口紅をつけているね」という、何げない言葉にも想像以上に過剰に反応する女性がいても不思議ではなというより、男性は常にセクハラの問題を心配しながら、自分の発言には十分に気をつけておくに越したことはないといえるだろう。過去に、不用意な発言がもとで失脚していった政治家たちの顔を思い浮かべるといいだろう。身が引き締まる思いを味わえるのではないだろうか。

セクハラ扱いされないために日頃から心がけたい会話術としては、普段から相手のキャラクターや許容量を見極める訓練をしておくことだろう。(この人は、この程度まで踏み込んだ会話をしても大丈夫)(この人に、この話題はNG)というように、人ごとにきめ細やかな対応ができてこそ、女性が周りにいる空間でも快適な毎日を過ごすことができる。

つまらないセクハラ騒動に巻き込まれずに暮らしていくためにも、十分な配慮を心が相手のキャラクターや許容量を見極めた言葉でなければ、何も言わないほうがまだいい。そんなつもりでなかったと弁明しても、後の祭りになる。

女をほめるときには、こんな言葉が有効的前項で、化粧の話でセクハラ騒ぎに発展した不幸な男性のエピソードを紹介したが、続けて化粧にまつわる話を披露したい。といっても、これは化粧のことを話題にして、逆に女性とのコミュニケーションに成功した男性のエピソードである。

「いつもと何か雰囲気が違っているけど?」と、ハッキリと明言せずにニュアンスでぼやかす発言を女性にしたところ、「わかりますか?」と好意をにじませた喜びの反応が返ってきたというものだ。前述の「お化粧、似合うね」とストレートにほめるのはNGで、この「いつもと雰囲気が違うね」というボンヤリしたほめ方がOKとは、ますます女性の本心がわからなくなってくるだろう。いったい、どこにボーダーラインがあるのだろうか。

答えは「さりげなさ」にある。女性は、さりげなくほめられることで自尊心をくすぐられるのだ。「お化粧、似合うね」というストレートなほめ言葉よりも、「いつもと雰囲気が違うね」のほうが、(何だかわからないけれど、いい感じでドキドキしているよ)という男性の本音の部分が隠されているようで女性は気持ちがいいものなのである。

そもそも男性は、女性のメイクの細かい違いなどまったくわかっていないといっていいだろう。目を隈取りにするとか、唇からはみ出すような口紅のひき方をしていれば別だが、アイシャドウがグリーンからブルーに変わったくらいでは何も気づかない、というのが実際のところなのだ。であるならば、無理して知りもしない化粧法のことをほめるリスクを冒さなくても、正直に「よくわからないけど、いい感じがする」というように、フンワリとほめるほうがリアルだし、女性も「ああ、本当にこの人はそう思っているんだわ」と感じるのである。

結論を出したがらない女性は、今までいろいろな体験をしているので、ちょっとやそっとのお世辞では反応しないどころか、かえって「何よ。しらじらしい」と機嫌を損″ねることにもなりかねない。女性をほめたいときには、大げさにならないよう、さりげなく本音に近い言葉を選ぶこと。そして、お世辞と思われないように「さりげなさ」を装うこと。この2点をマスターすれば完壁だろう。

女性とトラブルを起こさないように生活していくのは最低限クリアしたいことだが、身近に一人でも味方になる女性がいたら、もっと快適な毎日を男性が送れることは間違いない。女性からの信頼を得ることは、男性としての自信にもなるし、ビジネスでもチャンスを広げる確率が高いのだ。これまで述べてきた話から、「女性は気難しいし、 一歩間違えるとセクハラだ、何だと騒がれてロクなことはない。触らぬ神にたたりなし……」と女性とのコミュニケーションに及び腰になってしまってはいないだろうか。

ところが、それは実にもったいないこと。「○○とハサミは使いよう」なんて言ったら怒られてしまいそうだが、女性はもともと感覚器官がすべて男性より上の存在。だから下手なことを言えばすぐに、気づかれてしまう。しかし、女性を上手に味方につけられれば、あなたの仕事やプライベート生活を輝かせてくれる最高のパートナーになり得るのである。とはいえ、「今、周りにいる女性でそんなふうに才能のある女性は見当たらない。かといって、今の彼女たちが劇的に変化するとも思えないし……」とあきらめてしまっている男性もいるのではないだろうか。

実は、あきらめてしまっているのはあなただけではない。女性たちのほうだって、あきらめているのだ。あなたの情熱のなさに、「この人のためにがんばっても、意味ないかもしれない……」と、期待していないだけかもしれない。そこで、これと思った女性とよりよい関係を築きたいと思うなら、男のほうからコミュニケーションを求めていくことが必要になる。

その女性とさりげない会話から始まるのだが、そのときの男性の言葉がキーになってくる。男の発する会話から、女性の脳がどれだけの快感を覚えたかということである。脳が快感を覚えれば、男性への意識が変わり、好感が芽生えてくる。これが繰り返されると、確実に味方になってくれるのだ。

脳への快感とは何か。それは、脳の帯状回という部分が刺激されることである。脳の中心には弓状の形をした帯状回と呼ばれる部分がある。記憶、経験、感動などさまざまな情報は帯状回に集まってきて、それを適宜、判断しながら次の指令を大脳皮質に送る、という役割を果たしている。

たくさん入ってくる情報の中で「どれを優先させて、どれを後回しにするか」ということを決定する手がかりになるのは、過去のデータによるといってもいい。かって「やってよかった―」と記憶していることは優先的に先に回されるため、その人の″やる気〃にもつながってくる。たとえば、過去にあなたに仕事を頼まれたAさんが、仕事を終えた後であなたから、

「Aさんの丁寧な仕事ぶりに、助けられたよ」とほめられ、感謝の言葉をかけられていたとしよう。Aさんの脳にとって、それを快感と記憶していれば、あなたからの仕事は気持ちのいいものとして脳のデータに残っているために、好感を持って、次も率先して引き受けたいと思う〃やる気″にもつながっているというわけである。

女性は男性からのささいなひと言を待っている。仕事であっても快感を覚えるほめられ方であればなおさら、次への〃やる気″につながるので効果は大きい。

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